Smile Music Lab

バッファサイズとは?とりあえず512?

DTMやレコーディングなどにおける、快適さを左右する重要な設定の一つをとりあげます。
それはバッファサイズです。

「言葉は知ってるけどよくわからない、正解がわからない…雰囲気で調整している…」

そんな場合はとりあえず「512」samplesに設定してみてください。

■音が途切れる、遅れる…なんか重い…こんな経験がありませんか?
もちろんパソコンの性能の限界という場合もありますが…
その前に「バッファサイズ」の設定を見直してみると改善する場合があります!

■DAWのバッファサイズとは?
バッファサイズとは「バッファ」の大きさを指します。
バッファ(buffer)の意味は「ゆとり」や「余裕」で、コンピュータ用語的には「データを一時的に記憶する場所」になります。

DAW的には、このバッファは「これから再生する音やMIDIデータ」などをあらかじめ一時的に溜めておくバケツみたいなものです。
厳密には違いますが、再生ボタンを押した瞬間に「これから流れる数秒先までの音」をバケツに一気に溜めて、少しずつ流すみたいなイメージです。

このバケツが大きいほど、たくさんのデータを事前に溜めることができ、安定してデータを供給することができます。
バケツが小さいと何回も水を汲みに行かないといけないですが、大きいバケツだと1回で済む、みたいな原理です。

■バッファサイズの大小の直感的な違いと影響 
上記を踏まえたらバッファは大きければ大きいほどいい?
と思いますが、残念ながらそうはいきません。
ここである問題が出てきます。

大きいバケツに満タンまで水を入れるまでに時間が掛かるように、バッファサイズが大きいと再生ボタンを押してから音が流れるまでに、たくさんの時間が必要になってしまいます。

ではバッファサイズは小さい方がいいのか?と問われるとまた違った問題が出てきます。
小さいバケツで何回も水を汲んでは流して…を常に繰り返すので、パソコンの負荷が大きくなり、音が飛んだりしてしまいます。

■結局どの値に設定したらいいの?
使っているパソコンの性能や立ち上げている音源、プラグイン、その他アプリケーションなど、
様々な要因に左右されますが、一つの基準みたいなものはあるのでご安心ください。

設定できる値はほとんどの場合、32, 64, 128, 192, 256, 384, 512, 768, 1024, 2048(単位:samples)
という値になりますが、まずは「512」samplesから始めてみて、音の遅れが気になったら384など、どんどん数値を小さくしていきます。
どんどん数値を小さくして作業を進め、音が飛んだり割れたりするようなら大きい数値に戻していくのを繰り返しながら自分の最適値を探してみてください。

■Cubaseのバッファサイズ変更方法
※Cubase11の場合
メニューバーの「スタジオ」の「スタジオ設定」を選択


左側タブの「オーディオシステム」カテゴリー内の「自分が今接続しているオーディオインターフェース名」を選択


「コントロールパネル」を選択


Buffer Sizeの数字を任意の値に変更する

バッファサイズの適宜変更
どの作業をするかによって適宜バッファサイズを変更するのも一つの方法です。
BFDやOzoneを使用するからバッファサイズは大きくして安定して動くようにしよう、など感覚を掴みながら調整してみてください。
また、レコーディング時は音の遅れは致命的になるのでバッファサイズは小さくしておき、録り終えてミックスをするときにバッファをあげるなどといった方法もあります。

■余談
パソコンの負荷状況によって挙動が変わってくるので、例えばメールソフトやブラウザは立ち上げないようにしておくなど、DAWの後ろで動いてるものを極力なくすのも安定した制作の第一歩とも言えます。
またDAWのサンプリングレート設定の大小によっても音の遅れの時間が変わってくるので、本当にどうしようもない場合はサンプリングレートを96kHz→48kHz、48kHz→44.1kHzなどに下げてみるのもホントのホントの最終手段として覚えておくといいかもしれません。(※非推奨)
サンプリングレートを下げる前に、パソコンを買い替えたりパーツのグレードアップなどを一度検討してみてくださいね。

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